2010年2月25日木曜日

オーロラの彼方に



オーロラの彼方に

大好きな映画だ。この映画、ジャンルは何に入るんだろうか?ファンタジー、SF、サスペンス?どの要素も入っているが、この映画は、テレビ解説風に言うとハートウォーミングなドラマだ。
遠い時間を超えた父と子に起こった奇跡の物語だ。
監督は、グレゴリー・ホブリット。真実の行方や悪魔を憐れむ歌の監督だ。この映画は素晴らしかったのに、これ以外はあまり良い作品はないなぁ。

1969年のニューヨーク上空に珍しいオーロラが出現した日、消防士のフランクは火災事故の救助を終えて、帰宅する。彼は、家族を愛し、野球を愛し、仲間を愛し暮らしていた。このオーロラの出現が彼に奇跡を起こすことになる。フランクは、その夜、見知らぬハム仲間と話すため、いつものように無線で呼びかける。
それから30年経った2000年、ニューヨークにはまたオーロラが出現していた。フランクの息子ジョンは、警官になっていた。彼女とも別れ、疲れた表情のジョンが一人家族で暮らした家に住んでいた。オーロラが出た日、偶然、弟のゴードンが訪れ、物置から古い無線機を取り出した。試しに古い無線機の電源を入れると誰かが呼びかけが聞こえてきた。

フランクには、インナー・スペース、フライト・オブ・フェニックス、オールド・ルーキー、エニイ・ギブン・サンデーに出演したお気に入りの俳優であるデニス・クエイドが演じている。メグ・ライアンの前の旦那さんでもある。1954年生まれだから、今52歳だ。こういう温かみのあるタフガイが似合う俳優さんだ。
息子のジョンには、ペイ・フォワードで薬漬けの青年を演じたジム・カヴィーゼル。正直なところ、暗い感じの役どころが多い俳優さんだが、この映画では、映画の前半のこの暗さがラストの爽快さをより大きなものにしてくれたと思う。

ジョンは、偶然に引っ張り出した無線で語り掛けて来た見知らぬ男と話をすることになる。お互いに世間話をする内に、同じニューヨークの同じ場所から通信していることに気づく。話をすると、名前も同じサリバン。父親の名前を語る男を信じられないジョン。息子の名前を名乗る男の話を悪戯だと思うフランク。慌てたフランクが落とした煙草で机を焦がすと、30年先のジョンの目の前で机に焦げ目が現れた。ジョンは目の前で起こった不思議な出来事に驚きながら、フランクに日付を聞くと、フランクが火災事故で亡くなる前日であった。
まだ悪戯だと信じ切れていないフランクは、ジョンの忠告を思い出し命拾いをする。この出来事でフランクも無線の相手が、息子のジョンだということに確信を持つのであった。
しかし、ジョンが命を落とさなかったことが災いし、違った未来が起ころうとしていた。ジョンとフランクが、時を超えて自分たちの未来のため、行動を起こすことになるのだが・・・

これ以上は、言えない言えない。
時間を超えて、無線で話すなんてなんて素敵なお話なんだろうか。タイムスリップのお話はたくさんあるが、基本的には暗いSFかコメディで、こういう素敵なストーリーは、あまりなかったように思う。30年の違った時代の話が同時進行するのだが、テンポも良く緊迫感のある展開が素晴らしいし、細かなところも色々工夫されていて本当に面白い映画だ。
因みに映画の邦題は、「オーロラの彼方に」だが、原題はFrequency=周波数だ。

映画のラストは、なんともいえぬ爽快感のある素晴らしいものだ。詳しいストーリーはふせるが、ああ見てよかったなという感じだ。

正直な気持ちだが、私は母も父もだいぶ前に亡くなったので、この映画を見て羨ましかった。できる事なら私もこの映画のように話をしたいものだ。だから、余計に感情移入して映画を見ていたのかもしれないな。

まだ、見ていない人にはお勧め!


0 件のコメント:

コメントを投稿