2010年1月28日木曜日

ハチ公物語



リチャード・ギア主演の『ハチ』のDVDがリリースされた。『ハチ公物語』のハリウッド・リメイク作品である。皆さん御存じの渋谷駅でずっと亡くなった主人を待ち続けた忠犬ハチ公のお話だ。『ハチ公物語』も結構前に公開された作品なので、かなり時が経ってからのリメイクになる。主演のリチャード・ギアは、周防監督の『シャル・ウイ・ダンス』のリメイクや黒澤明監督の『八月の狂想曲(ラプソディ)』にも出演していて、本人も認める親日派だ。
『アメリカン・ジゴロ』、『愛と青春の旅立ち』、『プリティ・ウーマン』など日本の女性ファンも多い人気スターである。

一昨日、TSUTAYAに行ったらまだレンタルはなく、1/27(水)から陳列されるとのことだった。それで、ベースになった『ハチ公物語』が見たくなって探していたら、名作100選100円レンタル中の棚に並んでいた。良いタイミングだったので、即レンタルして帰った。

物語は大正13年(1924年)、雪深い秋田県大館の農家で秋田犬の赤ちゃんが生まれるところから物語は始まる。
その中の1匹の子犬が東京帝国大学農学部の教授である上野英三郎に飼われることになった。犬好きの教授は、ハチと名付けた。教授は、体を洗ってやったり、雨の激しい日には家の中に入れてやるなど、ハチを大層可愛がった。ハチは、玄関先や門の前で教授を見送り、時には最寄駅の渋谷駅まで送り迎えすることもあった。現在の東急百貨店本店付近でハチ公広場の辺りである。
大正14年(1925年)5月21日に教授が急死した後も、毎日渋谷駅前で主人の帰りを待ち続けた。雨が降っても雪が降っても、ハチは帰ってくる筈もない教授を待ち続けた。

教授を待ち続けて10年の月日が経った昭和10年(1935年)3月8日、ハチは渋谷川に架かる稲荷橋付近の路地で死んだ。ハチの亡骸は剥製にされ、国立科学博物館に保存されている。

主演の上野秀次郎教授には仲代達矢さん、教授の奥さんには八千草薫さんが出演された。
その他、柳葉敏郎さん、石野真子さん、尾美としのりさん、春川ますみさん、長門裕之さんらが出演されており、既にお亡くなりになった浦辺粂子さん、山城新伍さん、殿山泰司さん、加藤嘉さん、三木のり平さんらの懐かしい人達も出演されていて、豪華な配役の映画である。



ひたむきに主人の帰りを待ちわびるハチの姿を見ていると、胸が痛くなり、目頭が熱くなってしまった。我が家には忠犬ならぬ忠猫?トラがいるが、さすがに駅までは迎えには来ないが、玄関にやって来て、早く遊ぼうと走り回る。犬と猫じゃ愛情表現は違うが、動物と愛情を持って接するとかけがえのない存在になる。
先日もブログしたが、年間30万もの犬猫が殺処分されていることを思うと、何ともやりきれない気分だ。


- Posted using BlogPress from my iPodTouch

2010年1月12日火曜日

私をスキーに連れてって




1987年に公開された『私をスキーに連れてって』という原田知世主演の映画がだい好きだ。若かったこともあるが、世の中は明るかった。その時代の雰囲気が映画からあふれている。
ユーミンのカセットテープをカーステレオのデッキに入れ、4WDのセリカGTーFOURを走らせ白銀のゲレンデへ。ソバージュヘアーに太めの眉にメークした女友達。週末には仲間達と馴染みのパブに集まり、次のバケーションの相談で盛り上がる。ゲレンデへ向う満員のスキーバスなど当時の風景が本当に懐かしく思う。映画ほど優雅な生活はしていなかったが、世の中は明るく賑わっていた。

会社の風景も映し出されていた。
デスクにはパソコンはなく、灰皿置いてくわえ煙草で仕事。パソコンはあるにはあるが、今のように1人1台という訳もなく、共用のパソコンがチーチコなるプリンタにリストを打ち出している。

スキーに行くメンバーとの連絡も携帯なんてなかったからハンディなパーソナル無線が大活躍だ。彼女から聞き出す電話番号も もちろん自宅の黒電話。

こういった1つ1つの情景が当時の雰囲気を思い出させてくれる。

映画の出演者は、主人公の2人に既に人気のあった原田知世さんと この映画がメジャーになる切っ掛けとなった三上博史さん。三上博史さんは、スキーが滑れるというプロフィールだけで選ばれたそうだが、実際には2回程度ゲレンデに行っただけだったらしい。良い度胸をしている。
この他にも三上さんの友人役に原田貴和子さん、沖田浩之さん、高橋ひとみさん、布施博さん、鳥越マリさんが出演しており、楽しいシングルライフをスクリーンで演じていた。
上司の課長には故小坂一也さん。三上さんを妬む先輩社員に竹中直人さん。尊敬する先輩役に田中邦衛さんと中々楽しい配役だ。

この映画を制作したのはバブリーな時代に活躍したクリエイター集団のホイチョイ・プロダクション。このホイチョイ・プロダクションが音楽を依頼したのがユーミンだ。この映画でも流れる♪恋人はサンタクロースや♪サーフ天国,スキー天国を集録したSurf & Snowも映画と共に大ヒットした。

当時も暗い話題があったかもしれないが、今の時代のようなストレスはなかったし、金はなくとも元気があった。
ああいう空気にならなければ景気が良くなったとは誰も思えないのかもしれないが、中々難しそうだ。
今となってはおとぎ話を聞いているような映画だが、楽しかった当時を思い出させてくれる映画だ。


- Posted using BlogPress from my iPodTouch