2010年2月25日木曜日

映画の邦題



映画のタイトルだが、80年代以降ぐらいから原題をそのまま邦題にする傾向が強くなったと思うが、それ以前は、良いか悪いか別として、色々と配給会社が考えて日本でヒットするようにタイトルを付けていた。
007の「ロシアより愛をこめて」なんかは、公開当時は「007危機一発」という邦題で公開された。当時、ユナイトにいた水野晴郎氏が考えたタイトルだ。アクション映画なので、ロマンチックなタイトルでなく危機一発とし、本当は「一髪」のところを「一発」にされたそうだ。面白いお話だ。
水野さんは、これ以外にも色々とタイトルを考えられたそうだが、全てじゃないが原題と全然関係のないタイトルも少なくなかった。更に古い映画で、「茶碗の中の嵐」という映画があったが、本当の意味合いは内輪もめというような感じだが、Storm In A Teacup という原題をそのまま直訳して不思議なタイトルになったそうだ。
昔の映画のタイトルでは、「愛」、「恋」、「歌」、「詩」、「雨」とかの単語を使った詩的でロマンチックなタイトルも多かった。
「ある愛の詩」、「天使の詩」、「雨の訪問者」、「ロシュフォールの恋人達」、「二人だけの恋の島」などなど良い感じだ。べただが、カタカナだらけのタイトルより好みだ。
「天使の詩」という映画は、母親を亡くした少年が、父親を慕っているのに些細な誤解から起こった悲劇を描いたイタリア映画だ。父親が愛しているのは弟で自分は愛されていないと思い込み、少年が事故に遭い、死を迎えようとしていた時に、誤解が解け分かりあえるという悲しい映画だ。
なるほど、「天使の詩」は良いタイトルだ。原題は「誤解」だから、それじゃヒットしないと考えるのも無理はない。
色々のたまったが、タイトルもそうやって見ると面白いものだ。

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