ローマ皇帝マルクス・アウレリウスに忠誠を誓う将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)。
皇帝からの信望も厚く、兵士からの尊敬も集めていた。
しかし、皇帝の息子コモドゥス(ホアキン・フェニックス)が皇帝を暗殺し、状況は一変する。
コモドゥスが新皇帝になり、マキシマスは命を狙われ、愛する家族の命まで奪われてしまう。
なんとか生き延びたマキシマスはグラディエーターとなり、コモドゥスへの復讐の時を待つのだった。
クロウの映画だと思って見ていたが、ホアキン・フェニックスの映画だったのかもしれない。
映画の冒頭の麦畑のシーンから、この先に起こる不幸を予感させる。
クロウ演じるマキシマスは寡黙で男らしく信望も厚い。
一方ホアキンは愛情に飢え屈折した人間であり、愛されたいがゆえに策略を弄し卑劣な手段も厭わない。
この二人の対比が映画の軸になっていると思うのだが、マキシマスの表現は直接的で彼の目線が観客の目線になっている。
ホアキンは悪役として描かれているが、実はこちらの方が描写は細かく人間が持つ愛されたい気持ちや弱さが表現されていたと思う。
クロウの演技が悪いのではなく、この役をもらったホアキンが凄いのだろう。
もし、彼じゃない誰かがこの役を演じたとしても同じような感想と評価をしていたかは疑問である。
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