
私の好きな映画にスペンサーの山という映画がある。12人の怒れる男やミスタア・ロバーツ、黄昏で知られる名優のヘンリー・フォンダ主演のホームドラマだ。ワイオミングに開拓民として9人の子供達と暮らすスペンサー一家のお話だ。頑固で無骨だが、家族を愛し土地を愛する家長のクレイ・スペンサーと家族の絆を描いた心温まる作品だ。
原題:Spencer's Mountain
製作国:アメリカ
製作年:1963
配給:ワーナー配給
◆スタッフ
監督: デルマー・デイヴス
原作: アール・ハマー・ジュニア
脚色: デルマー・デイヴス
撮影: チャールズ・ロートン・ジュニア
音楽: マックス・スタイナー
美術: カール・アンダーソン
編集: デイヴィッド・ワージェス
◆出演
ヘンリー・フォンダ、モーリーン・オハラ、ジェームズ・マッカーサー、ドナルド・クリスプ他
映画の内容はこんな感じだ。まだ見ていない人は見ないほうがいいかも!
ゼベロン・スペンサー(ドナルド・クリスプ)の父が、ワイオミングのスペンサーの山に100年前に入植し、今は息子のクレイ・スペンサー(ヘンリー・フォンダ)の家族と暮らしていた。クレイは、無骨で真面目だが、教会に行こうとはしない男。美しい妻のオリビア(モーリン・オハラ)は信心深い女性。クレイの夢は、スペンサーの山の頂上に家を建てること。子供たちや仲間に手伝ってもらって工事に取りかかっていた。長男のクレイボーイ(ジェームズ・マッカサー)は、夫婦とも自慢の勉強好きの青年だった。クレイボーイは首席で高校を卒業し、大学の奨学金を受ける資格も十分持っていた。希望するのは神学科。クレイには打ち明けられない。
先生たちの話を聞き、最初は反対していたクレイだが、息子の夢を叶えてやりたい気持ちからクレイ自ら大学に入学の相談に出掛ける。そこで、クレイボーイがラテン語をマスターすれば大学に入学を許可するという話を聞く。クレイが知り合いの牧師グッドマンが、クレイが教会に来ることを条件にラテン語を教えてもいいと約束をする。クレイは、渋々承知して、教会へ行くことになる。そんな時、突然の悲劇が家族に振りかかる。木の伐採で木が倒れ、その下敷きになって、クレイは怪我を負い、祖父のゼベロンは亡くなってしまった。
クレイは息子のために金策したが、石切場の娘クラリス・コールマン(ミムジー・ファーマー)とクレイボーイの仲を妬んでいたミューコラ・クック(C・ベネット)が、父親に頼み金策を断った。
クレイは、悩んだ挙句、スペンサーの山を売り払う決心をする。骨組みが組みあがり、立ちかけている家を焼き払うクレイ。彼は自分の夢を諦め、息子クレイボーイの将来に夢を託すのであった。
スペンサー一家に見送られ、クレイボーイは大学に向かうバスに乗った。エンド・ロール。
この映画に登場する9人のお母さん役、モーリン・オハラがとても美しいのも特筆したい。綺麗で優しいお母さんというイメージにぴったりだ。ヘンリー・フォンダが、息子のために大学へ行くシーンや、夢の家を焼き払うシーンは、感動で涙なくしては見れない。家族の愛情や絆を描く素敵な作品だ。見ていない人は一度見て欲しいお勧めの映画だ。
ただ、哀しいかなDVD化されていない。してほしいなぁ。
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