シンデレラマンを観た。
CMや雑誌で感動的な作品と聞いていたのと、バックドラフトやアポロ13を監督したロン・ハワードがメガフォンを執ったということもあり、期待していた。
映画は実在のボクサー ジム・ブラドックが遂げたどん底から再びチャンピオンに返り咲こうとする物語だ。
実力のあるボクサーだった彼は、1929年に右手の負傷によるライセンスの剥奪されたことと、大恐慌によりそれまでに蓄えた財産を失い、妻や子供たちと共に貧困に耐え忍ぶ生活を送っていた。
かつてのパートナーからの頼みで、試合を組んでいたボクサーが出場できなくなったための代わりとして一夜限りのリングに立つ。
これを転機に彼の人生が動き始める。
と、これ以上のことを書くと見ていない人には悪いのでここまでとする。
物語は逆境から這い上がっていく男の話であるが、それは全て家族の絆を中心としている、妻や子供たちとの絆にウェイトをおいたお話なのだ。どんなに貧困に苦しんでいても、家族と離れ離れにならないため、彼はプライドを捨て骨身を削って働くのだが、その姿が痛々しい。
主役のジム・ブラドックにはラッセル・クロウ、その妻にレニー・ゼルウィガーという配役だが、とても良い配役だ。
寡黙で男らしく逆境を克服していく男にはラッセル・クロウは適役だ。映画の内容は違うがグラディエイターのマキシマスに通ずるものがあり、迫力のある演技が胸を打った。また、ゼルウィガーの柔和な雰囲気が彼を包み込む優しさにあふれていて、これまた良かった。
感動したい人にはお勧めの一本だ。
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