2010年3月5日金曜日

わんぱく戦争


フランス南部の田舎。
隣合った二つの村ロンジュヴェルヌとヴェルランの子供たちは仇どおし。
いつも、何かにつけ睨み合っていた。
ロンジュヴェルヌのガキ大将ルブラックとヴェルランのリーダーであるアズテックは、子供たちを率いて村と村の中間にある原っぱでケンかをしていた。
そんなある日、ルブラックがアズテックたちの作った落とし穴に落ちて捕虜になってしまった。
ルブラックは、ボタンを獲られズボンのつり紐も切られてしまい、家に帰ると父親にこっぴどく叱られてしまった。
さらに恐ろしかったのは、父親から監獄のような寄宿学校に入れると脅されたことだった。
そこで、ルブラックは、何も獲られない秘策を考えた。
何も着ずに戦えば、負けても何も獲られないという作戦だ。
この作戦でアズテックたちに勝利するのだが、風邪をひいいたりして、あまり良い案でないことに気付き、次はお金をためてボタンを蓄える作戦に出た。
みんなでためたお金で秘密の小屋を作り、ボタンや靴紐を貯蔵することが出来たのだが、アズテックたちがトラクターに乗って小屋を壊してしまった。
子供たちの騒ぎを知った親たちは、皆かんかんに怒り、外出できないようにしてしまった。
ルブラックはとうとう恐れていた寄宿学校に入れられてしまった。
寄宿学校に入り、隣のベッドに入った新入りを見て驚くルブラック。
なんと、となりの新入りは、敵将のアズテックだったのだ。
歓び抱き合う二人の姿がそこにあった。

原題はボタン戦争。核戦争を揶揄したタイトルだが、映画自体はほのぼの楽しい内容である。
何もいがみ合うことはないが、子供たちの世界で成り立つ縄張り争い。
素っ裸でけんかする子供たちが、何か懐かしい光景を見ているようだ。
これも1963年と古いフランス映画だが、ほのぼのとした楽しい作品である。

   

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