2010年3月3日水曜日

飛べ、バージル プロジェクトX


心理学研究所のテリー(ヘレン・ハント)は、チンパンジーのバージルに手話を教え、1年後には会話できるまでになった。
ところが、研究費が打ち切られ、バージルは空軍基地に送られてしまった。
空軍基地では、極秘のプロジェクトであるプロジェクトXの実験が進められていた。
このプロジェクトは、核戦争が起こったときにパイロットがどの程度生き延びられるかをチンパンジーを使って実験していた。
落ちこぼれで素行不良のパイロットのジミー(マシュー・ブロデリック)は、プロジェクトの内容を知らずにチンパンジーの飼育係を命じられた。
丁度、空軍基地に送られてきたバージルをジミーは世話することになる。
バージルの他にも、青ひげやゴライアスなど、多くのチンパンジーが飼育されていた。
ジミーは、バージルが手話で話せることを知り驚くが、バージルに愛情を深めていく。
パイロット訓練で、良い成績を挙げたチンパンジーは実験のパイロットに選ばれる。
実験の内容を知らないジミーは、ある日、良い成績を上げた青ひげを実験室に連れて行く。
しかし、青ひげは多量の放射能を浴びて死んでいった。
ショッキングな光景を目にしたジミーは、バージルを探しに来たテリーと共にバージルたちを助けようと脱走を図る。
脱走が成功する寸前に阻止されてしまうのだが、バージルとチンパンジーたちは、飛行場にあった飛行機に乗り込み自由へ向かって飛び立つのであった。

メジャーじゃない映画なんだが、すごく良い映画だ。
チンパンジーたちの写し方が素晴らしく、カメラの前でチンパンジーたちが見事な演技を見せてくれる。
それも、微妙な目の動きや表情まで、素晴らしい演技なのだ。
題材は、よくある軍事批判なんだが、その部分はあまり重要じゃなく、チンパンジーたちの魅力を引き出すために作った悪役という感じだ。
何より感心するのは、バージルの手話だ。
リンゴやおいしいだけでなく、悲しいなどの感情の表現も手話で話す。
映画の最後、マシュー・ブロデリックが指を上に差し、空へ飛んでいけと合図し、チンパンジーたちが飛び立つシーンに胸がすく思いだった。
有名ではないが、本当に良い作品である。
因みに、若い頃のヘレン・ハントがまためちゃくちゃ可愛い。
うーん、これも例に漏れずDVD化されていない。
良い作品なのにな。

   

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