2010年3月15日月曜日

野生のエルザ


ジョーイ・アダムソン(ヴァージニア・マッケナ)はアフリカ・ケニヤの監視官であるジョージの妻。
ある日、3匹のライオンの子供を保護する。
ジョーイは、子ライオンを育てるのだが、一番小さなエルザを特に可愛がった。
地方行政官は、いずれ大きく成長すると危険であるし、時期が来れば野生に戻すよう忠告した。
エルザは、ジョーイとジョージに愛情を持って育てられ、大人のライオンに成長した。
ライオンたちは、大きくなり、野性の一面も現れてきた。
ジョーイはエルザとは離れがたかったが、野生に戻す決心をする。
しかし、、雄ライオンの近くに放すと、慌てて車に飛んで帰って来た。
生きていくために狩りを教えようとすると、カモシカと遊ぶ始末。
一週間、野に放してみるのだが、狩りが出来ないため、餓死寸前のところを発見されてしまった。
動物園に送らざるを得ない状況に困惑したが、繁殖期にもう一度、遠くの場所へ連れて行き野生に放した。
ライオン同士の争いにも勝利し、ついにエルザは野生に戻ることが出来たのであった。
エルザが野生に戻って、1年が経った。
ジョーイは、エルザを放した場所に来てみたが、1週間経ってもエルザは現れなかった。
あきらめ、帰ろうとした時、遠く彼方に3匹の子供を連れたエルザの姿があった。
エルザは、ジョーイのことを忘れていなかった。
ジョーイのそばに来ると体を寄せ、抱擁するのであった。

実在のジョーイ・アダムソン原作を全てケニアでロケ撮影して作られた映画である。
映画の主題歌である『ボーン・フリー』の壮大な歌声が、感動を増す。
ケニアの広い大地にこの壮大な曲。
動物好きにはもってこいの映画である。
監督のジェームズ・ヒルはドキュメンタリー作品で活躍した経歴の持ち主。
納得である。
ジョーイ・アダムソンは、1980年に70歳で亡くなった。
当初は、ライオンに襲われたと報道されたが、実際は過去に仕事で首にしたツルカナ族の青年に刺し殺されていた。
愛したライオンに殺されなかったことが、せめてもの慰めだ。

   

0 件のコメント:

コメントを投稿