2010年3月9日火曜日

天使の詩


イタリアに駐在するイギリス領事(アンソニー・クエイル)。
妻を亡くし、ふたりの息子と暮らしていた。
見た目には気丈な兄には厳しく接し、病弱な弟を甘やかす父。
でも本当は母を無くしたことにひどく悲しみ、父の愛情を望んでいた。
この父と息子の心のすれ違いから悲しい結末につながっていく・・・。


原題は、「誤解」。
まさにその通りの内容だが、それではあまりにも素っ気ないので、「天使の詩」という邦題が付けられたそうだ。
可愛そうな少年の物語だが、後年、ジーン・ハックマンが父親役になって「ウィンター・ローズ」という映画でリメイクされた。
父親が子供のことに鈍感で、気付いた時には既に時遅しとなる。
少年は、父親を愛してしたことが、すべて裏目になり、それがもとで叱られてしまう。
観ていて、やきもきするから、余計に事実が明らかになったとき辛いのである。
不覚にも何度見ても泣いてしまう。
それにしても、子供の頃に母親を亡くす心境は辛いものだ。
自分のことであるが、私も母が死んだ時のことを思い出すと身につまされる思いだ。
最近は、この手の映画は少なくなったが、昔イタリア映画では、メリーゴーランド、愛の微笑みなどこういう映画が多かった。

   

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