2010年3月16日火曜日

エスター


ケイトは、3人目の子供を死産で亡くしたり、耳の不自由な娘のマックス(アリアーナ・エンジニア)をアルコール依存症で溺れかけさせたりしたことがあった。
2人は、過去を忘れ新しい生活を始めようと、孤児を養子に迎えようとする。
孤児院を訪ねた夫妻は、1人の少女と出会う。
彼女の名前はエスター(イザベル・ファーマン)。
ロシアからアメリカに引き取られた子供だ。
前の養子先は、火事で家族が亡くなり、孤児院に引き取られていた。
絵を描き、知性的で不思議な魅力を持った彼女を気に入り、養子として迎えることとなった。
始めのうちは家族と打ち解けるのだが、息子のダニエル(ジミー・ベネット)は彼女を嫌っていた。
家族と暮らし始め、徐々に彼女が持つ恐ろしい本性が顔を現しだす・・・

原題 ORPHAN とは、孤児のことである。
このイザベル・ファーマンが、本当に怖い。
黒と白の洋服に黒い髪と黒い目。
肌は透き通るように白く、綺麗だがどこか不気味なのだ。
素顔のポートレートはとてもチャーミングなんだが、この映画の彼女は悪魔のようだ。
言葉巧みに家族をいがみ合わせ、マックスには恐怖で威圧し秘密を黙らせる。
大人たちを手玉に取り、心に秘めた恐ろしい目的を果たそうとする。
少女の顔から突如悪魔の形相に変わる。
知らない内に、背後に立っていたりすると、ぞーっとする。
耳の不自由なマックスが、子供らしく可愛いだけにその不気味さが際立っている。
映画の後半は、もう頼むから勘弁してという感じだ。
ホラーではないが、ホラーより恐ろしい。

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