トロンは、ブエナビスタ配給の1982年公開のSF作品だ。
ディズニーが始めてCGアニメーションを取り入れた作品でもある。
CGといえば、今でこそ実写かと見紛うほどの映像を可能にしたが、当時はまだそこまでの技術はなく、CG画像に着色したり、アナログな方法で処理して映像に仕上げていた。
映画の内容はといえば、かなり無理はあるのだがファンタジー作品と思えば、なかなかユニークで面白い。
エンコムと呼ばれる企業の大規模なコンピューターの中で、MCPと呼ばれるマスターコントロールプログラムが、色んなプログラムを取り込み、支配していた。
それをエンコムのエンジニアであるアランが作り出したトロンと呼ばれる監視プログラムが、MCPを調査するのだが、MCPはエンコムの社長と結託してアクセスを閉鎖する。
エンコムの社長にプログラムを盗作されたフリン(ジェフ・ブリッジス)も外部から進入を試みていた。
フリンの元同僚のアランの話を聞き、エンコム社のコンピュータにアクセスしようとしたが、MCPの策略により、フリンはデジタル化されコンピューターの世界に取り込まれる。
と、かなり荒唐無稽だが、コンピュータの世界が面白いのだ。
コンピュータの世界のプログラムたちは、回路のような模様の服を着ていて、そのラインが青白く光っているのだ。光り方は、ブラックライトで光る蛍光色のような光り方だ。
面白いのは、ユーザ信望者のプログラムは青く光り、MCPの手下たちはオレンジ色に光る。
MCPに囚われたプログラムたちは、ゲームをさせられ、負けたプログラムは消滅させられる運命にある。
健康保険の会計プログラムや何やがフリスビーのゲームやボールスローで対決するのだ。
この映画の一番の見所は、ライト・サイクルというバイクによるゲームだ。
四角いスペースを光の帯を引きながら疾走し、その帯で相手の行く先を妨害する単純なゲームだ。
この映像が中々スピーディで迫力があって面白いのだ。
この他にも、タンクやゲート型の乗り物や戦艦ぽい乗り物が現れるのだが、その造形が当時のCGながら、良いデザインである。
通信を司るプログラムが威厳のある爺さんだったり、お色気むんむんのプログラムがいたり、擬人化のされ方がまた楽しい。
このトロンが、20年ぶりに第2弾が制作され、今年の年末に公開される。
それも、IMAX 3Dでの公開だ。
ジェフ・ブリッジスも出演し、彼の息子がまたコンピュータの世界に取り込まれて、ひと悶着あるようだ。
当時、限界のあった映像がかなりリアルで迫力のある映像になるのは、間違いない。
ディズニーのオフィシャルサイトで公開されているトレイラーを見ても見事な出来栄えだ。
ライト・サイクルもかなり進化している。
うーん、公開が待ち遠しい。
公開までにまだ未見の人は、DVDもあるのでビデオ屋さんで探してみては。
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