2010年6月28日月曜日

ベンジー


ウェスタンシンガーのチャーリー・リッチが歌うI Feel Loveの曲が流れ廃屋の屋根から一匹の犬が姿を現す。
1974年の興行収入で、ジョーズ、タワーリングインフェルノに次ぐ第3位の成績を上げたベンジーである。
このベンジーは、調教師のジョー・キャンプが監督したファミリー向け作品であり、凄いモンスターも出てこなければ、ビッグスターが主演している訳でもない。
ベンジーを可愛がる男の子と男の子の妹が誘拐され、ベンジーの活躍で無事救出されるといった内容であり、派手なアクションもない。
ベンジーの愛嬌たっぷりの名演に眉尻を下げながら、ほのぼのした気持ちで観れる作品だ。
本作のヒットで何本か続編が制作されたが、本作以上のヒットには至らなかった。
日本でも大ヒットし、テレビの特番のためにジョー・キャンプとベンジーが来日したほどだ。
番組には、淀川長治さんも来られ、ジョー・キャンプと対談していた。
ベンジーは、ラッシーやリン・ティン・ティンに肩を並べる犬の世界のビッグスターだが、雑種の野良犬であり、ジョー・キャンプが施設から引き取った犬だとか。
※訂正:ベンジーを引き取って世話をし、育てたのはトレイナーのフランク・インさん。Higinsと名付けられ、インさんが亡くなったときには、墓に遺灰を一緒に納めたそうだ。

お金さえかければ大ヒットする訳ではない良い例で、低予算でも観客が観たい物を作れば、人は観にくるものである。
因みに動物好きの私も中学の頃に映画を観に行ったが、単純なストーリーである分だけ、ジョー・キャンプの素晴らしい調教によるベンジーの名演技に感心し、堪能した。
毎朝、街を歩き回り街の人達に愛嬌を振りまくベンジーが良い感じなのだ。



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