2010年6月28日月曜日

ファイヤーフォックス


クリント・イーストウッドが制作・監督・主演したスパイアクション作品。
米ソ冷戦時代の後半。
ソビエトに潜入し、極秘裏に開発されていた超音速のジェット戦闘機を奪取するため1人のパイロットが選ばれる。
クリント・イーストウッド演じるガントは戦争で精神的な問題から一線から退いていたが、ロシア語に流暢なことや卓越した操縦技術から作戦を命じられる。
盗み出す最新鋭戦闘機は、頭で思考することで攻撃可能だが、ロシア語で思考しなければならないところが面白い。
マッハ5で空を飛び、ステルス機能を備えた戦闘機で、ソビエトに制空権を握られる訳にはいかないアメリカが極秘裏に進めた作戦である。

原作のモデルは1976年にMIG25で北海道に降り立ちアメリカに亡命したベレンコ中尉の事件とのことだ。
映画は2時間を超える長尺で、アクション映画としてはかなり長い作品だ。
映画の前半はソビエトに潜入し、ファイヤーフォックスがある基地までたどり着くまでのサスペンス。
後半は、ファイヤーフォックスを奪ってからソビエトのエースパイロットと対決するまでのアクション映画である。
このため、前半は暗く陰鬱であり、後半は派手なアクション映画になっている。
イーストウッドらしい作品にも思えるが、少し長すぎる。
とは言え、それなりに楽しめる作品には仕上がっている。

シチュエーションを変えてリメイクできそうな作品だが、潜入する敵地が思い浮かばない。
北朝鮮に行っても盗む物もないし、中国ならコピーの戦闘機だろう。
今更、ロシアもリアリティがない。
やっぱり、冷戦時代だからこそ東側の国への潜入が緊迫感を持てるのだろう。

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