2009年8月10日月曜日

ドラキュラ

昨日から雨。
台風の影響のようだ。
夏休みをとっている人が多いのか、駅も人が少ない。
夏といえば、ヒヤ〜っとして涼を得ようと、お化け屋敷や怪談話など、ホラー・オカルトの類いが毎年取り上げられる。
お化け、幽霊、妖怪などなど様々、あの世の住人たちが活躍する訳だ。お化けにとっても掻き入れ時である。

これらモンスターの中でも一番メジャーなモンスターは、多分、吸血鬼だろう。吸血鬼でも、特にドラキュラ伯爵が有名だ。
ブラム・ストーカー原作のフィクション怪異小説を元に舞台や映画化され、ドラキュラの名前が知れ渡り、今となっては吸血鬼=ドラキュラとなっている。

吸血鬼・ドラキュラというと、誰でも特徴の大半を言えるだろう。

・顔は青白く、長身。
・黒い襟が立った長めのマントを羽織っている。
・昼間は棺桶で寝て、夜に活動する。
・吸血鬼に噛まれた人間もまた吸血鬼に変身する。
・日の光を浴びると灰になってしまう。
・ニンニク、十字架が苦手で、十字架に触れると焼けただれてしまう。
・聖水もドラキュラの弱点である。
・ドラキュラは人家には招き入れられないと入ることは出来ない。
・蝙蝠や狼に変身できる。
・流れる水を超えることは出来ない。
・白木の杭で心臓を指すと退治できる。
・ドラキュラはルーマニアのトランシルバニア地方の古城に住む、元貴族のモンスターである。
・ドラキュラの大敵は、イギリスの科学者であるバン・ヘルシング教授である。
・眼力で人を催眠状態にして操れる。

などなど、思い起こせば、たくさんの特徴が頭に浮かぶはずだ。良く練られたキャラクターだと思う。
噛まれたら感染し、治療法はないという元に戻れないという恐怖感が、ドラキュラの怖さであり、興味を持たれる要因でもある。
夜の帝王ドラキュラは、元貴族だけあって、ダンディで優雅。要するにかっこいいというのも人気の理由だ。実際に映画でも長身でスマートな人が演じることが多いはずだ。
そんなスーパーマンを無力な人間が苦労して退治する姿をハラハラしながら観るから面白いのだ。
基本的にゾンビも生ける屍であり、ドラキュラから派生したモンスターだ。元々は人間だったということが、やはり興味を持たれる理由だろう。
兎にも角にも、ホラー好きは皆大抵、ドラキュラが好きなのだ。

吸血鬼の映画はやたら多く、最近ならケイト・ベッキンセールのスタイリッシュな女バンパイアが登場するアンダーワールドや黒人俳優のウェズリー・スナイプスのブレイドが有名だろう。少し前には、ホモセクシャルな香りのする映画インタビュー・ウィズ・バンパイアでトム・クルーズとブラッド・ピットが共演した。
シチュエーションは様々だが、皆、先に上げたドラキュラの特徴をベースにしている。

と、様々な吸血鬼の映画はあふれているが、やはり定番であり、ドラキュラのイメージを定着させたのはクリストファー・リーだろう。アメリカ人ならベラ・ルゴシというかも知れないが、私はクリストファー・リー以外は考えられない。
長身で品があり、闇の恐怖を感じるリーの風貌はまさしくドラキュラに相応しい。このドラキュラと対峙する宿敵バン・ヘルシング教授といえば、やはりピーター・カッシング。
二人とも英国の俳優だ。

クリストファー・リーとピーター・カッシングは、低予算B級ホラーを制作していたハマープロでドラキュラを始めとした作品に出演していた。映画はB級、少ない予算でありながら、二人の高いレベルの演技で、最高の作品作りに取組んでいた。
カッシングもリーも舞台俳優であり、かのローレンス・オリビエ卿とハムレットの舞台に立ったことがある。カッシングにいたっては、オリビエ自身から認められていたそうだ。
カッシングは誰からも尊敬される温厚な紳士だったと聞く。
リーも知的な人物で、フランス語やドイツ語など数か国語を話し、演技が出来た。
この二人、映画の中では、ドラキュラとバン・ヘルシングと宿敵同士だったが、プライベートでは、親友同士だったらしい。

カッシングは晩年にスターウォーズの帝国軍の冷徹な司令官として登場し、リーもジェダイマスターとして登場した。同作品の共演はなかったが、二人が出演したと思うと感慨深いものがある。
カッシングは亡くなったが、リーはまだ健在でロード・オブ・ザ・リングなどで活躍している。

やはり、ドラキュラ映画はこの二人かな。

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(=^・^=)kinop

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