2009年7月10日金曜日

ボンド ジェームズ・ボンド

暑〜い。
う〜。
そんな感じの朝だ。
それにしても蒸し暑い。

007は、『ドクター・ノー』から数えて最新作『慰めの報酬』で22作品が制作された。
原作はイアン・フレミングのスパイ小説。ルイス・ギルバートをはじめとした監督がメガホンをとったスパイ映画の王道をいくシリーズだ。


ショーン・コネリー、ジョージ・レイゼンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアーズ・ブロスナン、ダニエル・クレイグと、6人の俳優がジェームズ・ボンドを演じてきた。
音楽はジョン・バリー。あの馴染みのあるメロディーに加えて、毎回ビッグネームが主題曲を歌うのが定番だ。シャーリー・バッシー、マット・モンロー、トム・ジョーンズ、シェリル・クロウ、ポール・マッカートニーなどなど、錚錚たる名前が並ぶ。
007の魅力は、様々な秘密兵器やボンドカー、魅力的なボンドガール、スリルとアクションはもちろんだが、一番はスパイというものへの憬れだろう。ここでいうスパイは実際に暗躍しているような工作活動ではなく、人知れず世界を危機から救うヒーローとしてのスパイであり、そのダンディさやクールさに憬れるのだ。


007はシリーズだが、それぞれの作品の関連性は薄い。だからこそ、主演俳優が変わってもどうにかなるのだろう。ショーン・コネリーのダンディさ、ロジャー・ムーアの洒落っ気、ブロスナンのスマートさとそれぞれの個性でボンドを演じていたが、それなりに上手くはまっていた。もちろん誰でも良い訳ではないが、英国俳優であるという絶対条件を除けば基準はないように思う。


個人的には、やはりショーン・コネリーのボンドが一番かっこいいと思う。『ドクター・ノー』、『ロシアから愛をこめて』、『ゴールドフィンガー』、『007は二度死ぬ』、『サンダーボール作戦』、『ダイヤモンドは永遠に』と6作品に出演した。
カジノに黒のタキシードで現れ、マティーニをシェイクじゃなくステアで頼み、敵のボスとゲームに勝ち、絶世の美女と姿を消す。水戸黄門の印籠ぐらい定番中の定番のシーンだが、これを見たくて映画を観ている人も少なからずいるだろう。
また、あるシーンではウェットスーツにボンベを背負い敵地に進入すると、ウェットスーツを脱ぎ捨てると真っ白なタキシードが現われる。どこからか真っ赤なバラを出して胸にさす。
そんな奴はおらんやろと突っ込みたくなるが、ジェームズ・ボンドでは、そうでなければ、みんながガッカリする。
荒唐無稽だが、だからこそスマートで、クールで、ダンディなジェームズ・ボンドに憬れるのだ。
いわゆるカッチョえ〜といい感覚だ。

だが、ダニエル・クレイグが演じる『カジノ・ロワイヤル』からそういう飾りの部分をなくし、秘密兵器も抑え、生身のボンドが走り回り、格闘するリアルな路線に変更された。
映画を観るまでは如何なものかと心配したが、これはこれで魅力的な映画に仕上がっていた。
この映画ならダニエル・クレイグでなければならないという説得力がある迫力があった。
テーマソングまでエンドロールまで流さないという徹底ぶりが逆に良かったのだろう。
唯一と言って良い前作からの継承は、ジュディ・デンチ演じるMI6の女ボスMである。
彼女のクールさは、今のボンドにもぴったりはまっていた。もしかすると、今後ボンド役は交代しても、Mは彼女でなければならないのかも知れない。

こうみると、007はコードネームだが、ジェームズ・ボンドも映画のコードネームであり、前作にとらわれない映画に付けられた符号のようにも感じる。


ダニエル・クレイグのシリーズは今後も楽しみだが、あの派手なアクションをいつまで続けられるのかが、少し心配だ。


∧-∧
(=^・^=)kinop

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